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YouTubeの前月比を正しく比較する方法|数字がブレる原因と毎月の見方【2026】

公開日:2026年7月27日 / カテゴリ:数字の見方

「先月より視聴回数が20%増えた」——この数字、本当に良くなったと言い切れますか?YouTubeの前月比は、投稿本数や月の日数がそろっていないだけで簡単に±20〜30%動きます。この記事では、前月比で見るべき5つの指標 → 数字が実態とズレる4つの原因 → ズレを取り除く具体的な計算方法の順に、そのまま毎月の報告に使える形でまとめます。電卓とYouTube Studioの画面だけで実行できます。

前月比で見るべき5つの指標

YouTube Studioには数十の数字がありますが、毎月の前月比で追うのはこの5つで足ります。それ以上増やしても、判断が早くなるどころか遅くなります。

指標何を表すか比べ方どこで見るか
視聴回数動画が再生された合計回数。チャンネルの露出量そのもの日割り+1本あたりに直して比較アナリティクス > 概要
総再生時間視聴された時間の合計(単位は時間)。YouTubeが最も重視する数字日割りに直して比較アナリティクス > 概要
クリック率(CTR)サムネイルが表示されたうち、実際にクリックされた割合(%)そのまま比較してOK(割合なので日数の影響を受けない)アナリティクス > コンテンツ
視聴維持率動画全体の何%まで見続けられたか(中身の通信簿)そのまま比較してOK。ただし動画の長さが変わると動くアナリティクス > コンテンツ
登録者の増減増えた数・減った数・差し引きの純増日割り減った数も必ず見るアナリティクス > 概要

ポイントは、5つのうち3つ(視聴回数・総再生時間・登録者増減)は「積み上がる数字」だということです。積み上がる数字は、投稿本数と日数がそろっていないと比較になりません。逆にクリック率と視聴維持率は割合なので、日数が違っても素直に比べられます。この違いを知っているだけで、前月比の読み間違いは半分減ります。

各指標の意味をもう少し詳しく知りたい方は、報告書に載せる項目テンプレート(12項目)で1項目ずつ説明しています。

前月比が実態とズレる4つの原因

「増えた/減った」の裏には、施策とは無関係な理由が紛れ込みます。この4つを潰さずに前月比を報告すると、間違った打ち手を選びます。

原因1:投稿本数が違う

いちばん多い原因です。先月4本・今月6本なら、視聴回数が1.5倍になってもチャンネルが強くなったわけではありません。ただ多く出しただけです。逆に「今月は撮影が押して2本しか出せなかった」月は、実力が落ちていなくても数字が半減します。

【よくある誤読】 先月:4本投稿・視聴回数 40,000回 今月:6本投稿・視聴回数 51,000回 →「前月比+27.5%!好調です」 【1本あたりに直すと】 先月:40,000 ÷ 4 = 1本あたり 10,000回 今月:51,000 ÷ 6 = 1本あたり 8,500回 → 実は 1本あたり -15%(悪化)

合計だけを見て「好調」と報告し、翌月に本数を戻したら数字が崩れて慌てる——という事故が、これで起きます。

原因2:月の日数が違う(28日 vs 31日)

2月は28日、3月は31日。それだけで約11%の差がつきます。2月→3月は何もしなくても増え、3月→4月(30日)は何もしなくても減ります。特に2月をまたぐ比較は、日割りにしないと必ず判断を間違えます。

2月(28日):総再生時間 1,400時間 → 1日あたり 50.0時間 3月(31日):総再生時間 1,520時間 → 1日あたり 49.0時間 合計では +8.6% だが、1日あたりでは -2.0%(横ばい〜微減)

原因3:公開直後の初速が月をまたぐ

YouTubeの動画は、公開から最初の数日にいちばん再生が集中します。つまり月末に出した動画は、その月の数字にほとんど貢献しません。

たとえば1月30日に公開した動画は、伸びる分の大半が2月の数字に計上されます。すると1月は「投稿したのに数字が伸びない月」、2月は「投稿していないのに伸びた月」に見えます。これは実力ではなく、公開日のタイミングの問題です。

対策はシンプルで、動画ごとに「公開後◯日時点の再生数」で比べること。全部の動画で「公開後14日」など日数をそろえれば、月またぎの影響を受けずに動画同士を比較できます。

原因4:バズった動画1本が全部を持っていく

1本だけ想定外に伸びた月があると、その月が基準になってしまい、翌月は何をやっても「前月比マイナス」になります。逆に、バズ動画のあった月を含めない比較なら順調に見える、ということも起こります。

これを放置すると、クライアントや上司に「先月から下がっています」と報告し続けることになり、実際には改善している施策まで止めてしまう危険があります。対策は次の章で説明する「中央値」と「除外比較」です。

この4つの補正、毎月手で計算していませんか?

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正しい比べ方|4つの補正のやり方

原因が分かれば対処は簡単です。電卓レベルの計算で、前月比は一気に信用できる数字になります。

補正1:1本あたり平均に直す(投稿本数の差を消す)

合計視聴回数 ÷ その月の投稿本数。これだけです。合計と1本あたりを必ず2段で並べて報告します。

指標先月今月前月比
投稿本数4本6本+2本
視聴回数(合計)40,000回51,000回+27.5%
視聴回数(1本あたり)10,000回8,500回-15.0%

この2段があると、「本数を増やして露出は伸びたが、1本の質は下がっている。来月は本数を維持したまま企画を絞る」という、次の行動まで書ける報告になります。

補正2:日割りに直す(日数の差を消す)

合計 ÷ その月の日数。視聴回数・総再生時間・登録者増減の3つに使います。2月をまたぐ月は必須だと覚えてください。前後の月の日数は 1月31日/2月28日(うるう年29日)/3月31日/4月30日……とバラバラです。

なおクリック率と視聴維持率は割合なので、日割りにしてはいけません。そのまま比べます。

補正3:中央値も出す(バズ動画に引っ張られない)

平均は、飛び抜けた1本があると大きく歪みます。中央値=動画を再生数の順に並べたとき、ちょうど真ん中に来る動画の数字です。

今月の動画5本の視聴回数:1,200 / 1,500 / 1,800 / 2,000 / 48,000  平均 = 10,900回(バズ1本に引っ張られている)  中央値= 1,800回(普段の1本の実力に近い)

平均と中央値が大きく離れている月は、「1本のバズに支えられた月」だと分かります。中央値を毎月並べておけば、地力が上がっているかどうかが見えます。

補正4:伸びた動画を除いて比べる(除外比較)

バズ動画があった月は、その1本を除いた数字も並べます。「バズ込み」と「バズ抜き」を2段で出すのがコツです。

比較先月今月前月比読み方
視聴回数(全体)90,000回62,000回-31%先月のバズ1本の反動
バズ1本を除いた合計42,000回62,000回+48%地力は伸びている

この2行があるだけで、「全体は落ちましたが、突発的に伸びた1本を除くと着実に伸びています」と事実のまま前向きに報告できます。数字を良く見せる小細工ではなく、実態を正しく切り分ける作業です。

補正5(おまけ):前年同月比も併記する

季節性のあるチャンネル(受験、引っ越し、年末年始、夏休みなど)は、前月比だけだと毎年同じ時期に「悪化」と判断してしまいます。前月比と前年同月比の2本立てにすると、季節要因かどうかが一目で分かります。

前月比が動いたとき、何を疑うかの早見表

補正を済ませたうえで数字が動いていたら、次はその原因を切り分けます。組み合わせで見るのが鉄則です。単独の指標だけでは原因が特定できません。

前月比の動き疑うべきこと次の打ち手
視聴回数↓/クリック率↓サムネイル・タイトルが弱い(入口の問題)サムネの文字数を減らす/タイトルを検索語に寄せる
クリック率→/視聴維持率↓中身が期待とズレている(内容の問題)冒頭30秒を短縮/結論を前倒し
視聴回数↑/総再生時間→開かれてはいるがすぐ離脱されている視聴維持率のグラフで離脱点を特定
視聴回数→/登録者↓普段の視聴者と違う層に届いている企画の方向性を戻す/登録導線を見直す
すべて↓だが1本あたりは→単に投稿本数が減っただけ数字の問題ではなく制作体制の問題として扱う

視聴維持率が下がっているときの具体的な直し方は、YouTubeの視聴維持率を改善する方法にまとめています。

手作業で前月比を出す手順(と、その限界)

ツールを使わず自力で出す場合の手順です。初回は面倒ですが、一度シートを作れば2回目以降は転記だけになります。

  1. 期間を先月と今月でそろえる:YouTube Studio > アナリティクス > 右上の期間指定で「カスタム」を選び、月初〜月末をきっちり指定します。「過去28日間」のままだと月の区切りとズレます。
  2. 概要タブで3つ控える:視聴回数・総再生時間・登録者の増減。
  3. コンテンツタブで2つ控える:クリック率・平均視聴時間(視聴維持率)。
  4. 動画一覧を書き出す:その月に公開した本数と、動画別の視聴回数。アナリティクスのCSVエクスポートを使うと手で写す必要がありません。
  5. スプレッドシートで割り算する:1本あたり平均(合計÷本数)、日割り(合計÷日数)、中央値(MEDIAN関数)、増減率((今月−先月)÷先月×100)。
  6. 2段で表にする:合計の行と、補正後の行を上下に並べる。

手作業のつらい点(正直に書きます)

時間がかかる:1チャンネルあたり毎月1〜2時間。担当が5チャンネルあれば、それだけで丸1日が消えます。

ミスが起きる:期間指定の押し間違い、先月の数字を写し間違える、増減率の分母を今月にしてしまう——どれも1回やると数字が崩れ、報告後に訂正することになります。

続かない:忙しい月に飛ばすと、翌月に「比較対象がない」状態になり、そこから前月比が途切れます。前月比は毎月欠かさず取り続けて初めて意味を持つ数字です。

それでも手作業に向いているケース:チャンネルが1本だけ、投稿が月1〜2本、報告先が自分だけ——この条件ならスプレッドシート1枚で十分回ります。無理にツールを入れる必要はありません。

手順をゼロから組み立てるのが面倒な方は、YouTube分析レポートの作り方に全体の流れをまとめてあります。

前月比を自動で出す方法

毎月同じ割り算を手でやり続けるのが厳しくなったら、YouTubeのアカウントを連携して数字を自動で取ってくる専用ツールに切り替えるのが早いです。

YT分析ツール(ワークウェルのYouTube分析ツール)でできること

自動でそろう数字:YouTubeのアカウントを連携すると、視聴回数・総再生時間・登録者の増減・クリック率・視聴維持率・動画別ランキング、そして前月との比較が画面に出ます。期間指定の押し間違いも、転記ミスも、割り算の間違いも起きません。AIによる気づき分析が、数字が動いた理由の候補まで文章で出します。

料金:数値を見るだけなら無料(¥0・カード不要)で始められます。有料はベーシック 月2,980円/ライト 月9,800円/スタンダード 月19,800円。標準プランは月額のみで、初期構築費はかかりません。

注意点1:前月比較・視聴維持率・クリック率の詳細・AI気づき分析は、ベーシック(月2,980円)以上の機能です。無料プランは基本の数値とグラフを見るところまでなので、この記事の前月比を自動で出したい場合はベーシック以上が必要になります。まず無料で画面と使い勝手を確かめてから決められます。

注意点2:標準プランの数値更新は月1回で、毎月の振り返りに合わせた設計です。毎日更新したい/任意の期間を指定して集計したい場合はオプション(都度更新 +月5,000円/期間指定 +月3,000円)で対応します。自社仕様での構築が必要ならカスタム(個別見積り・別料金)になります。

どのプランがいくらになるかは、見積もりを自動計算するページで4つの質問に答えるとその場で出ます。実際の画面はログイン不要のデモで確認できます。

よくある質問

前月比は何%動いたら「変化あり」と判断していいですか?

数字そのものより、投稿本数と日数をそろえたあとの動きで判断してください。1本あたり平均・日割りに直してもなお同じ方向に2〜3か月続けて動いているなら、実力の変化と考えてよい水準です。単月で数%動いただけなら、投稿タイミングや日数の差で説明がつくことが多く、施策の成否を判断する材料にはなりません。

2月と3月のように日数が違う月は、どう比較すればいいですか?

視聴回数・総再生時間のような積み上がる数字は、合計 ÷ その月の日数で1日あたりに直して比べます。28日と31日では約11%違うため、日割りにしないと2月が不当に低く見えます。クリック率・視聴維持率は割合なので、日割りにせずそのまま比較してください。

バズった動画が1本あると前月比が壊れます。どうすればいいですか?

全体の合計とは別に、その1本を除いた数字を並べて2段で報告します。あわせて動画ごとの視聴回数の中央値も出しておくと、平均を引っ張るバズ動画の影響を受けずに「普段の1本の実力」が比較できます。バズを消すのではなく、バズ込みとバズ抜きの両方を見るのが正解です。

先月の数字を控え忘れました。あとから取れますか?

取れます。YouTube Studioのアナリティクスは期間をさかのぼって指定できるので、先月分をカスタム期間で指定すれば同じ数字が出ます。ただし動画別の細かいデータを毎月手で控え続けるのは現実的ではないので、CSVで書き出して保存しておくか、履歴が残るツールに任せるのが確実です。

まとめ|前月比は「そろえてから」比べる

この記事の要点は3つです。

そして最後に、前月比は毎月欠かさず取り続けて初めて意味を持ちます。1か月飛ばすと比較対象が消え、次の月から判断ができなくなります。手作業で続けるのがつらくなったら、集計だけを自動に任せて、あなたは「なぜそうなったか」と「次に何をするか」を考える時間に使ってください。

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